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深水ニシンの個人サイト「あらしののはら」管理用ブログです。
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 ※ 2/28 修正

今回からは場所を変えての『わざぐぅ』感想!!

今までが白い爽やかな背景だったのに、今回からは灰色です。にゃー。
灰色猫はマーク・トウェインの家族からのあだ名です。
トウェインさん自身は潔白を表すために白づくめで身をかためていたのですが。
キャラ付けですね。
白と黒と南北戦争。間のグレー。白ペンキを塗ったくるトム・ソーヤー。ホワイトハウス。
にゃん、にゃん、にゃん、にゃん。


拍手


先月の感想を書くときに1巻をおさらいしていたおかげで、
独特の山田トークにビックリせずにすんでよかったなー、というのが一個。

今月、冒頭の「一巻をおさらいしてみよう」
という促しがあったよりも先に確認したぜ!というのが一個。

なんだかんだで、順序よく読んでるんだろうな自分、というのが一個。


ああ、なんて、わたし!!お行儀の良い読者ちゃんなのかしら?!
・・・はい、勝手に言ってます。


それはさておき山田たん。可愛くないので可愛く呼ぼう、山田たん!
自分がぶりっ子してるわけではなく、山田を可愛くしたいんだ!!
見れば見るほど、みみみちゃんとは戦わせたくないビジュアルです(笑) 思えば、わざぼーに登場する敵はなんだかんだで“男”臭くはなかった気がする。そういう敵と戦わせることに、なにかしらのためらいがあったように思うのだけれど・・・。 説明できる根拠がないのでハッキリとは言えない。でも、みみみちゃんは女の子あつかいされてると思うんだよな。描かれ方が。ゲロ吐いたけど下はあまりなかったと思う(ビックリしておしっこちびりそうになった発言はあったものの)。・・・まあ、そっちの下はなくても、ちょっとしたセクハラ(´V`)は頻繁にあったと思いますが。

で、山田たん。初登場時よりもなんとなく清閑な感じがします。頭悪そうでもありません。7勝3敗する間に何かが起こったようです。山田の成長を見届けた。やったね! ・・・でも、涎は拭こう!!唾とばしてもいいから、涎は拭こう。拭いてあげよう。ティッシュをあげよう。ダンボール一箱分あげよう。そうして、バイトのノルマは達成されるのだ。

ねえ、山田たん。以前のトゲは変形後に生えたりしないんですか?
腕とかからも生えていたから、中でも刺さってアイアンメイデン状態ですか?
山田たんでメイデンとか言いたくなかったよ!馬鹿!!

“新しいヨロイ”といっているので、同じかたちで機能が全く違うものなのかしら。
バージョンアップで新機能追加じゃないのか。ケチだなぁ・・・。
成長したと思いきや、道具が新しくなっただけだもんな・・・入手経路はどこ?
どこかの階層にゼル伝の妖精の泉のようなものがあって交換した。。。とか。



ねえ、みんな。山田はたぶん成長してないよ!!

道具が新しくなっただけなんだよ!!


(なんだよ、いじめかよ!)

・・・さてさて、今回、わざぐぅがももタローの頭の回転の速さにビックリします。
この物語のはじまりに出会ったばかりの、一人とぐぅなのでそりゃそうだといえば、そうなのかもしれませんが。まだ、わざぐぅはももタローのことが良く分かっていない。そういう間柄ということです。 果たして、わざぐぅのももタローへの評価の変化が今後どういう展開を呼び起こすのか!? ・・・続きが楽しみだね♪

そもそも、わざぐぅって何だっけ?という大雑把な説明は1話に書いてあるぞ!!
さあ、みんなコミック第1巻をチェックしよう!




わざぐぅの身体は口の中に収納されてるんだ!と思って描いてみたら気持ち悪かった



 * 

そういえば、『わざぼー』 のみみみとわざぼーを思い返すと、わざぼーはみみみに戦いのヒントを与えたりする。つまり、みみみは“ヒントを与えられるような人物” だということが出来ると思います。彼女の性質として“ずるがしこさ” は認められるものの、“勝つために必要な知識や発見が及ばないことのある人物” ってことですね。ちょっぴり抜けているのがみみみちゃんのチャームポイント!! ・・・・ なんて言いたいわけではないですよ。

そもそも、何ゆえそんなに勝たせたいのか。方法は教えずにひらめきを促そうとする、彼女自身の発想力という特性を伸ばそうとしているのか。“成長を願う” わざぼーとみみみの信頼関係についていささか疑問がある今日この頃です。

私は<わざぼーがわざ武王の分身> と言うところにひっかかりながら読んでいるのだけれど、なんとなく、わざぼー使いとわざぼーの関係と言うのは“相互扶助” というよりは、“わざぼーが自分の能力を発揮するためにわざぼー使いを頼りにしている” 部分が大きいのではないかと思う。「わざぼー使いの戦い方とわざぼーの影響について」 という記事を書いたけれど、物語の終盤でみみみとむむはわざぼーの能力ではなく、自分自身の力で敵に打ち勝っていた(5巻「トイレのおばちゃんとわざぼー」「ジミな正体とわざぼー」6巻「むむの気持ちとわざぼー」)。彼らは自身の力で戦うことも出来るみたい。それでも及ばない敵への奥の手としての“わざぼー” になりつつあったということ・・・かな。

 「オレは・・・、オマエ以外の人間には・・・。/使うことができないんだ!!/
  オマエがいないと・・・、オレは戦えない・・・!!/1人じゃなにもできないのは・・・/
  オレのほうなんだよ!!」 〔2巻「仲間われしたわざぼー」〕

だそうです。 わざぼーも何かしらの目的があって戦いたいのかな? 一体何のために? わざぼーで戦うとわざ武王のパワーを蓄える玉が成長して行くシステムがある以上、わざぼーが戦いたい理由はわざ武王の強大化と復活に直結していくように思うのだけれど。


結局、“わざ武王”は復活しなかったというのが物語の結末でした。わざ武王には分身であるわざぼーたちの攻撃は通用しないはずだったのだけれど、わざぼー使いを失ったわざこ、わざっちがわざぼーと合体することにより(?)技が効くようになった。 わざ武王の分身から別の塊になったわざぼーたちです。

わざ武王はエネルギー収集端末となる部分を失ってしまったのだけれど、玉のエネルギーはどこへ行くんだろう。わざぼーで集めることは出来なくなってしまっただけで、今まで集めたエネルギーはわざ武王のところへ行くのか。はたまた、玉はわざぼーに帰属するもので、わざぼーへのエネルギーとして還元されるのか。

そうすると、玉3個分のエネルギーをもった“わざぼー”がみみみのわざぼーになったということですよね。その“わざぼー”はわざぼー使いがいれば“わざ武王”を滅ぼすことが出来るわけですし・・・そうすると、“わざ武王”の代替わりとかそういう展開はあるのかしら? なーんて、想像を広げてみたりする。


それにしてもなんて腑に落ちない終わり方をしたんだ、『わざぼー』!
がんばれよ、技神。 おまえ、神だろ!! KINGよりGODだろ!!
・・・なんて、難癖つけたくなりますね(^^;



追記:
わざ武王はエネルギー収集端末となる部分を失ってしまったのだけれど

いや、そんなことは一言も書いていなかったな(汗 わざぼーではなく“玉” がわざ武王のエネルギー収集端末ですね。“玉は持ち主が戦えば戦うほどパワーが蓄えられていき、わざ武王の力も増大する” というのが正解です。


 *

みんなもやってみよう!
= わざ武王の復活のさせ方 =


用意するもの/
 玉(5個)、玉の持ち主(5人)、わざ武王(1本)
 わざ武王のからだ(適当なかたく、ふとましいものを見つけましょう)

〔 手順 〕
 1、玉の持ち主を用意します。

 2、玉の持ち主に対戦あいてをあてがってたくさん戦わせます。
   ※ そうすると、わざ武王のちからが強くなるよ!

 3、玉とわざ武王とわざ武王のからだをまとめます

   ⇒ これで簡単!!復活★わざ武王!!
     みんなを支配して、恐怖と悲しみと絶望を味あわせてみてね!

 


・・・ということだと思うんだよな。
で、“わざぼー” が一体何のために必要か考えると“玉の持ち主を戦わせるための道具” じゃないか、と思う。むむ君がわざ武王に見せられた過去の記憶―― 小さいときにわざぼーを渡されて戦うことになりました―― というのがそれを物語っているように思います。むむはわざぼーを渡される以前から玉を持っていたようだし、<玉を持っている子がわざぼーを渡される> という何かそういうしきたりが“一族” の中にあったとか、そういうことじゃないかと。

“一族” ってなんやねん! というのが多くの読者が持っている疑問ではないか。。。 というか、その設定のことをすっかり忘れているという人も多いんじゃないでしょーか。もし、一族にそんな“しきたり” があるとしたら、彼らはわざ武王の復活を共通理念としているということ。そんな“一族” ・・・・ っていうか、その“一族のしきたりを定めている者” こそ、真の黒幕なんじゃないか?!





 *

冒頭でトウェインネタをやっておいて全く触れないのも癪なので、最後にちょっとだけやっておきましょう。トウェインさんの晩年作品『 No.44, The Mysterious Stranger 』 最終章から、登場人物・44号の台詞を意味が通りやすいように多少順序を前後させながら引用してみます。(ブログ上で読みやすいように改行なども変更しております)・・・・ なお、同一内容を別の作品『不思議な少年』 で読んだ事がある方もいらっしゃるとおもいますが、これには作品のほうに色々な事情がありまして(^^; 機会があったらお話しようと思います。


〔1〕
人生そのものは幻にすぎない、夢にすぎないんです。
何も存在はしないんだ・・・
神も―人間も―世界も―太陽も、月も果てしなく広がる星群も・・・

ことごとく夢なんだ

それらには実体がないんだ
空っぽな空間以外には何も存在しない

きみには身体もなければ、血も骨もない
きみはひとつの思考以外の何物でもない
きみは果てしない無限の空間の中にひとりっきりになるでしょう。
そして永久に友もなく仲間もなく、限りなく続く孤独感の中をさまようことになる
――というのも、きみは一つの「思考」であり続けるからね。

 ・ ・ ・

〔2〕
本当に不思議だ。
きみたちの宇宙とその中にあるものが
単なる夢であり、幻であり、偽物にすぎないということを、
きみたち人間が疑いもしなかったなんて。

そういうものは率直にみても感情的に見てもばかげたものだから
――あらゆる夢のようにね。

 ・ ・ ・

〔3〕
つまり、こうなんです。
神は悪い子どもも良い子どもも同じように簡単に作ることができる
けど、実際は悪い子どもをつくることが好きなんだ

神は子ども一人ひとりを幸せにすることが出来たはずだった
が、ひとりとして幸せな子どもを作りはしなかった

神は正義を口にはするが、地獄を作り出した
   慈悲を口にはするが、地獄を作り出した
   寛大さを口にはするが、地獄を作り出した

人間を作り出しておきながら、人間の行為の責任を
責任のあるべき自分自身にきちんと置かないで
人間へとむりやり押し付けている

そして神は 自分を崇拝するように求めている!

 ・ ・ ・

〔4〕
これらのことはみな有り得ないこと、他愛のない気狂い沙汰
気まぐれにも気付かない想像力の愚かな産物なのだ

それらは夢でしかない

きみたちがその夢を作っているんです。

 ・ ・ ・

〔5〕
ほかの夢も見てください。それもよりよい夢を!


引用:訳/山本長一・佐藤豊『ミステリアス・ストレンジャー44号――マーク・トウェインコレクション5』(彩流社)



つまりどういうこと? って思いますよね(^^; 44号は何を言おうとしているんだろう? ・・・ 44号というのはこの物語の主題ですが(タイトルにもなってますね!)、彼を通してトウェインさんが何を伝えたかったかと言うのが、この台詞の中に集約されている、と思われます。

そこで、わたしによる解読を試みるのですが(不安だ)、
〔1〕 人間は一つの「思考」 でしかなく、無限の空間の中を孤独に漂い続けている。〔2〕 ということに気付かず、< 幻の宇宙 = 夢 > のなかにいつまでも居座っているなんて不思議だね。〔3〕 どうして<夢> だということとができるのか説明する。例えば宗教の話になるけれど、神さまは“やります詐欺”をしている。そんな詐欺師である自分のことを崇拝しろと言っている〔4〕 そんなの論理的に間違っている気狂い沙汰だ。“詐欺師の神を崇め奉らなきゃならない” なんて、そんなの君たちの思い込みだ。〔5〕 そんな思い込みは悪夢に他ならない、ほかの夢も見てください。もっとよい夢を!

とまあ、そんなことを言っているんじゃないでしょーか。人間は自分たちの作った夢である宇宙の神を信じ込んでいるけれど、その神のことを疑うべきだ。胡散臭いヤツなんだ。人間はそんなものに支配され続ける必要はない。人間と言うのは「一つの思考( = mind )」 なのだから!! ・・・・ という感じに、個人は本来、他から支配されていない存在である!! ということを言わんとしているのだと思う!
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