深水ニシンの個人サイト「あらしののはら」管理用ブログです。
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
感想おまたせしております。今月は・・・・ 「わざぐぅ!」 なかったんだもん!
というのと、ツイッターの使い方をマスターしようと奮闘していて、こちらの更新がおろそかになっていたのでした。ツイッターでの「わざぼー」「わざぐぅ!」 の盛り上がりは、ググるより盛んだなー、と思いました。 ・・・・ 一段落つけて、感想、すぐに書くよ!
ということで、茶を濁す系の手土産です。持ってきました。
メロンパンを使って
わざぼー・ぐぅ! キャラの性格をつかもう!!(仮)
もうちょっとマシなタイトル考えなきゃ、ということで(仮)。
・・・・ 私側の事情であって、内容とはあんまり関係ないかも。
というのと、ツイッターの使い方をマスターしようと奮闘していて、こちらの更新がおろそかになっていたのでした。ツイッターでの「わざぼー」「わざぐぅ!」 の盛り上がりは、ググるより盛んだなー、と思いました。 ・・・・ 一段落つけて、感想、すぐに書くよ!
ということで、茶を濁す系の手土産です。持ってきました。
メロンパンを使って
わざぼー・ぐぅ! キャラの性格をつかもう!!(仮)
もうちょっとマシなタイトル考えなきゃ、ということで(仮)。
・・・・ 私側の事情であって、内容とはあんまり関係ないかも。
* * *
【注】
・ 読んでてつっかえないように、行変えと台詞を表す「」は取っ払いました。 ・ どこで区切れるかはフィーリングだ! ・ (通し番号)キャラ名(キャラごとの通し番号): は、各パラグラフでフォーカスしているキャラクターぐらいの意味合いです。
・ 全員メロンパンが好物とします ・ ここにあるメロンパン情報は正しいとは限りません。が、作中にある情報がこのネタにおいてすべてだとご理解ください。 ・ B級グルメの語義が古いのは深水の年齢のせいです。 ・ メロンパンに詳しい人は後日連絡ください。 ・ 読んだらメロンパンを食べよう。
1 技神まー様(1):
メロンパンにはメロンが入っていないと知り、それを吹聴する。あたかも、自分が世界で唯一この事実を知っているかのような思いあがりで、これを知らない全員を無差別にアホどもと貶しつつ“メロンパンについてより詳しく知っているオレ” をアピール。誰よりもメロンパンが好きなのだと自他ともに認めさせたい狙い。
2 裏切者のめんめんくん(1):
まーがメロンパン知識をひけらすことで、何らかの動揺が起こると予期しているが、穏便に済ます方法が思い浮かばないので、とりあえず、メロンパンを供して場を和ませながら様子をうかがう。
3 ギンタロー(1):
メロンパンにメロンが入っていないという事実にもっともショックを受ける。ワイの顔の傷はまだほんの小さい頃、大きくなったらメロンパンになる! と意気込んでつけたものだという過去を告白し、皆をあきれさせる。喋っている間、彼の前掛けの黄色の丸の中が「#」になっていたのはメロンパンを意味した、細かな趣向がにくい。全身全霊でメロンパンへの強い想いを表現するも、メロンパンの真実を知らなかった自分を恥じてサイテーのクズなどと卑下する。
4 ももタロー(1):
たかがメロンパン、されどメロンパン。ギンタローに慈悲をかけるべきかが悩みどころだ。そもそも、純粋においしく食する他の意義が“メロンパン” という菓子パンのごときにあるのだろうか? メロンパンを食べながら、おいしければどうでもいいじゃねーかと声をかけようとするが、思いの外大きくかぶりついた一口を飲み込めず、喋れない。さらに、むせる。
5 技々みみみィ!!!(1):
おいしければいいじゃねーか! くだらねーこと言ってるとやらねーぞ! と、まーに取り分けられたメロンパンを掴み、半ばキレ気味につっかかる。ギンタローが気の毒だった。メロンが入っていないのにメロンパン、そう呼ばれるに至った経緯なんて関係ない。ただ、おいしいだいすきな菓子パンとして目の前にあるものこそが、本来自分たちの知っている“メロンパン” じゃないのか。おいしく食べられなくなるような話なんてどーでもいい、と自論を展開。言い終えて、メロンパンから手を放したことに、まーは内心ほっとしながらも苦々しい気持ちで周囲の出方を待つ。
6 もう一人のお仲間(1):
みみみの暴発で場が凍りついた。しばらく誰も口を開こうとしなかった。ももタローが手に持ったぶんが欠けているだけで、それぞれの皿の上にメロンパンは丸のままのっている。談義が一通り終わらなければ、とても食べる気持ちになれない。テーブルを見つめるしかない。重苦しい沈黙が続く。ふと、皿に手を伸ばし、鷲掴みにして、おもむろに口へ運ぶ強者がいた。彼の顔を見る。むむは自分に注目が集まるタイミングを見計らって、二口三口で食べるのをやめた。
7 技々みみみィ!!!(2):
メロンパンにはメロンが入っていない? ・・・・ いや。きっと、あるはずだ・・・・ 俺は・・・・ メロンのはいったメロンパンを見つけ出す! なければ作ればいいっ!!! そう言い放ったむむを見つめて、みみみは目を丸くした。そうだ! 今あるメロンパン! これからのメロンパン! すべてを丸め込むような希望を見出したようでうれしかった。メロンパンにメロンが入っていないのがショッキングなら、メロンパンにメロンをいれればいい! 行動に伴う問題を悩む前に、発想の実現を宣言する意志の強さに感動した。流石、むむだ。そうだ、あたしはこれからもメロンパンをおいしく食べよう。
8 裏切り者のめんめん君(2):
まーは口元をゆがめてニヤリと笑う。なるほどな、そんなことがおまえにできるかどうか、試してやろうじゃねーか。めんめんアレを持って来い! 自分では動かず指図した。はぁ? なんだよアレって? みみみはつい、めんめんに訪ねた。神妙な面持ちで、その昔、闇の三闘士だった頃おやつに出された「メロン」があった、と言い残し、めんめんは台所へ行った。戻ってきて、テーブルに置いたのは「ハチミツ」と「キュウリ」。一同どよめく。つまり、メロンなんておしゃれで高級なものはここにはないので代用だ。めんめんには、むむの表情がわからないので食材を手に取る様子がないのが不思議でしょうがなかった。B級グルメと本来おいしいものとして完成されたメロンパンとを組み合わせることに、皆、躊躇したのだった。
9 ももタロー(2):
なあ、キュウリにハチミツつけたってキュウリだよな? 目の前の馬鹿馬鹿しいやり取りに、ももタローは飽きつつあった。わざぐぅは味の問題だと言う。メロンのような味になるから、それをメロンと呼んでいる。じゃあ、メロンパンはメロンの味がするからメロンパンか、否、似ても似つかない砂糖の甘さだ。なぜだ。見た目がメロンだからメロンパンじゃなかったか。じゃあ、メロンが入ってるか、いないかなんてどーでもいいじゃん。メロンパンになにしたってメロンパンはメロンパンだ。ももタローは口に押し当てるようにして、ぼそぼそとメロンパンを完食した。
10 裏切者のめんめん君(3):
ぼくは目が見えないから、メロンパンをどうしてメロンパンと言うのか確かめようがない。おやつで食べたはじめてのメロンパンは、名前と違ってメロンの味はしなかった。名前の由来を子どもらしくたずねると、場の空気が和んだので、そのままゆるゆると雑談して、探りをいれるきっかけにもなった。メロンパンはおいしい。めんめんはメロンパンを割った。半分だけ手に取って、刻んであるキュウリにハチミツをあえたものを挟んで食べてみた。あまりおいしくなかった。
11 技神まー様(2):
めんめん! おまえ、そんなもの食ってへーきか?! 「メロン」入りメロンパンを食べためんめんは眉をひそめてみみみの声のほうを見つめた。あまりおいしくはない。それを聞くが早いか、まーは高笑いする。そりゃそーだ! キュウリとハチミツでメロンになるわけねーんだ。どう頑張ってもキュウリとハチミツだ。しかも、味がバッティングして互いの風味を殺しあう。・・・・ そうだ。メロンパンにメロンを加えたって、もともとメロンパンにメロンがはいっていないという事実は変えられん! それなのに、余計なことをしてメロンパンのうまさを損ねてまずいもんにするなんて、どーかしてるぜ! みみみはまーを睨んだ。まーは自分のメロンパンをしっかり手に持っていた。
12 もう一人のお仲間(2):
俺は! とむむが声を荒げたので、皆そちらを向く。俺はキュウリが嫌いだ!! 突然の告白だった。皆呆然とした。一体どうしたというのか。むむは言葉を続ける。だから、キュウリとハチミツで「メロン」 になると言われても食えない。キュウリが関わった時点で、絶対に食べたくない。メロンパンだって同じだ。キュウリを挟んだメロンパンなんて絶対に食えない。・・・・ それは、メロンパンが嫌なんじゃない! キュウリが嫌いなんだ! 誰もが、こいつどんだけキュウリが嫌いなんだよ、と内心ツッコんでいたが、それが彼の言いたいことではないと察して黙っていた。まーは笑った。じゃあ、テメェはあんな大口叩いといて結局「メロン」 入りメロンパンは作らないってか? むむも笑った。・・・・ そうだな。俺はメロンパンにキュウリを挟むようなことは絶対にしない。だが・・・・ 俺は今からメロンを買ってくる!
13 ももタロー(3):
まーは愕然とした。まさか、本物のメロンを買いに行くとは思わなかった。みみみはむむの財布を心配した。大丈夫・・・・ なのか? 心配ない、と言い残しむむは出かけて行った。このやり取りの最中、めんめんは食べかけの「メロン」 入りメロンパンをなくそうと気乗りしない様子でかじり続けていた。食べられなくもないのか? ももタローは興味をそそられて、自分もやってみたくなった。メロンパンは食べてしまった。どうやってメロンパンを手に入れよう? メロンパンにメロンをいれるか否かで揉めている姉と技神まーは、メロンを買いに行った人が帰ってくるまで膠着状態だろう。姉にお願いするのも間が悪い。ふと、テーブルに突っ伏したままのギンタローに気がつく。当初のショックからずっとそのままだったらしい。
14 ギンタロー(2):
おい、ギンタロー。呼びかけられて、顔をあげたギンタローは卑屈な笑みを浮かべた。なんや。ワイ、いまそれどころじゃないねん。おまえは一体何もんなのかって、心の中でメロンパンと話しとんのや。ほっといてんか。・・・・おまえ、メロンパンになるってメロンパンと心を通わせるつもりだったのかよ。驚きで言葉を続けられなくなった。ギンタローってこんな奴だったか? わざぐぅも呆れている。自分なりにベストを尽くしてきたのに、ふいに弱いところを突かれてうろたえているんだろう。ひとりよがりでも、こうして努力を続けているんだから、まあ、希望は捨てていないんじゃないか? ・・・・ じゃあ、このまま、あいつ、メロンパンになる気か? ももタローはますます馬鹿馬鹿しくなってきた。ギンタロー、おまえがメロンパンになって、食われてどうする。おまえがメロンパンを食べるんだろ!!
15 ももタロー(4):
ギンタローの皿からメロンパンを引っ掴んで、半分に割って渡した。ほら、食おうぜ! 受け取って、ギンタローはさり気なく半分とられたことに気づきはしたが、頭が働かなかった。ももタローがスライスキュウリのハチミツ和えをやわらかいパン生地に穴を開けて差し込んでいく。表面のクッキー生地がポロポロ落ちる。・・・・おまえ、なにしとんじゃー!! ギンタローは全力でツッコんだ。なにってメロンパンに「メロン」を挟んで真のメロンパンにしようと・・・・。どこに「メロン」があるん?! そりゃキュウリやっ!! え? キュウリにハチミツで「メロン」 だって・・・・。それはメロンちゃう! B級グルメ! グルメとも違う。プリンに醤油かけてもウニにならへんのと同じや! そんなんウソやっ!! おまえ、やってみたことあるか? 俺、キュウリにハチミツで「メロン」になるか試してみたかったんだ。確かに、ギンタローは真実を確かめたことはなかった。
16 裏切者のめんめんくん(4):
ももタローとギンタローだ。食器を動かしている。めんめんは気配を感じて、聞いてみた。なにしてるの? 今、キュウリとハチミツで「メロン」 になるか確かめてるんだ。めんめんは首を振った。やめときなよ。メロンにはならないよ。でも、ちょっとやってみたいんだ。ももタローはメロンパンにかぶりつこうとする。ギンタローはその後頭部をはたいて阻止した。自分、メロンパンどうした! ああ。食べ終わったよ。だから半分くれv ももタローが完食したにもかかわらず、人のメロンパンをとろうとしているらしい状況だとわかった。めんめんは、さっき取り置いた半分をギンタローに渡して納得してもらうことにした。
17 技々みみみィ!!!(3):
まーがメロンパンを食べはじめたので、みみみは取り残されたような気持ちになる。むむはメロンを買いに行った。この辺に、メロンを売っているような店はあっただろうか? むむの食べかけのメロンパンを見つめる。気がつけば、みんなメロンパンを食べていた。なんやこれ! ハチミツがキュウリの青臭さと混ざっておいしくない! メロンの味じゃないな。だから言ったじゃーん。メロンにはならないって。と、なぜか、ギンタローとももタローとめんめんは「メロン」 の味を検証している。ひきつづき、それをメロンパンに挟んで味わいはじめた。・・・・ あ、さっきのだけよりは食える。口をうごかしながら、ももタローがしゃべる。ドアホ! 中のもんとぶやろ。汚いな。口にものを入れてしゃべっちゃダメだよ。と、弟が総ツッコミを受けているのがほほえましい。これな、塩気が足りひんやん。そっか、ハムとか挟めばいいかもしれないね。キュウリとメロンパンはそれなりにあうけどさー、ハチミツいらねーよな。キュウリとハチミツがまずい。抜けた味がするんだよね。だから、塩気や! ハムはさんで・・・・。ハムサンドにしたら、もっちりしてメロンパンのクッキー生地の食感が活かせるかも! と、メロンパンでサラダハムサンドを作る計画が進められている。それはおいしいのか? あたしもメロンパンをおいしく食べたい・・・・。みんなで“楽しく” おいしいメロンパンを食べたい!
18 もう一人のお仲間(3):
むむーーー!! みみみが駆け寄ってきた。あたし、ハムとメロンパン買いに来たんだ! なんで、ハムなんだ? 生ハムか? ちが・・・・ いや、生ハムでもいいのか? どっちでもいいや。ハム買ってメロンパンに挟むんだ。どうしてそんな話になったんだ。あー・・・・ ももタローたちがさー、キュウリ挟んで食べてみたら塩気が足りないからまずいんだって言っててー・・・・。だから、追加でハム入れて食べてみようって! そうか。なんで、おまえが買いに来るんだ。あたしも、それ、試したいんだ! あたしも食べるし、ももタローがめんめんのを半分食べたらしいから、代わりを買ってきたかったし・・・・。それに・・・・、ちょっと、散歩したかったんだ。そうか。丁度、店から出てきたところなので、みみみとは行き違いになる。自分が出てきたときの険悪なムードを思い出す。なあ。声がする。みみみはまだそこにいる。メロン重くないか? 2つ買ったので、ビニル袋を両手にさげていた。待ってるから早く買ってこい。頷いたみみみはポニーテールを揺らしながら店の中に入って行った。
19 技神まー様(3):
まーはメロンパンを食べていた。間にキュウリのハチミツ和えとハムが挟んである。一つ完食した後で丸一個を食べる余裕はないので、半分に割ったものを頂いている。もう半分を誰が食べたかは知らない。まずくはない。だが、これはメロンパンじゃない。小さくなった残りを口に詰め込んでオレンジジュースで流した。メロンのデザート付きでなかなか豪華な昼食だった。水っぽくなるな。みみみはメロン入りメロンパンをモグモグしながら愚痴のように呟く。メロンジャムを使えばいいかもしれん。むむもボソリと提案する。そんなもんあるか? 作ればいい。・・・・ 売ってるもののほうが安ければそれを買う。・・・・ そか。みみみはメロンだけを食べて微笑んだ。メロン、うめー! だから、口に入れてしゃべるな! 甘い! と他の奴らもメロンにかぶりついている。スイカのように皮に歯を立てて、口の周りが光ってる。まーもメロンを食べた。半月型を切り分けた果肉のワンブロックをフォークで刺して食べた。メロンの味だ。メロンパンにはない味だ。それでも、メロンパンはメロンパンと言う。メロンパンにはメロンは入っていない。・・・・ いいじゃないか。メロンパンはメロンパンだ。俺はそんなメロンパンが好きなんだ。どうして、余計なことをするんだ。俺は認めない。俺は、そのままのメロンパンが好きだ! メロンパンと呼ばれているそれが好きだ! 俺は、世界でイチバン、誰よりも、メロンパンが好きなんだ!! ・・・・ たぶん、言ったところで誰にも伝わらない。まーは次の果肉にフォークをブスリと突きたてた。
<FIN>
* * * *
まーさまはメロンを上品にフォークで召し上がる、とそういう話でした(違)
冒頭のギンタローネタをやりたかっただけなので、あとはぜーんぶおまけです。
まーとめんめんは一緒に住んでるのか、そもそもここはどこなのか。
細かいことは一切考えてません。どういうことなんざましょ。
ということで、お粗末さまでした。ちょいちょい単語を直します。
たぶんこのままだと、意味が通らないところがある・・・・;
わたしもメロンパンになりたい!
【注】
・ 読んでてつっかえないように、行変えと台詞を表す「」は取っ払いました。 ・ どこで区切れるかはフィーリングだ! ・ (通し番号)キャラ名(キャラごとの通し番号): は、各パラグラフでフォーカスしているキャラクターぐらいの意味合いです。
・ 全員メロンパンが好物とします ・ ここにあるメロンパン情報は正しいとは限りません。が、作中にある情報がこのネタにおいてすべてだとご理解ください。 ・ B級グルメの語義が古いのは深水の年齢のせいです。 ・ メロンパンに詳しい人は後日連絡ください。 ・ 読んだらメロンパンを食べよう。
1 技神まー様(1):
メロンパンにはメロンが入っていないと知り、それを吹聴する。あたかも、自分が世界で唯一この事実を知っているかのような思いあがりで、これを知らない全員を無差別にアホどもと貶しつつ“メロンパンについてより詳しく知っているオレ” をアピール。誰よりもメロンパンが好きなのだと自他ともに認めさせたい狙い。
2 裏切者のめんめんくん(1):
まーがメロンパン知識をひけらすことで、何らかの動揺が起こると予期しているが、穏便に済ます方法が思い浮かばないので、とりあえず、メロンパンを供して場を和ませながら様子をうかがう。
3 ギンタロー(1):
メロンパンにメロンが入っていないという事実にもっともショックを受ける。ワイの顔の傷はまだほんの小さい頃、大きくなったらメロンパンになる! と意気込んでつけたものだという過去を告白し、皆をあきれさせる。喋っている間、彼の前掛けの黄色の丸の中が「#」になっていたのはメロンパンを意味した、細かな趣向がにくい。全身全霊でメロンパンへの強い想いを表現するも、メロンパンの真実を知らなかった自分を恥じてサイテーのクズなどと卑下する。
4 ももタロー(1):
たかがメロンパン、されどメロンパン。ギンタローに慈悲をかけるべきかが悩みどころだ。そもそも、純粋においしく食する他の意義が“メロンパン” という菓子パンのごときにあるのだろうか? メロンパンを食べながら、おいしければどうでもいいじゃねーかと声をかけようとするが、思いの外大きくかぶりついた一口を飲み込めず、喋れない。さらに、むせる。
5 技々みみみィ!!!(1):
おいしければいいじゃねーか! くだらねーこと言ってるとやらねーぞ! と、まーに取り分けられたメロンパンを掴み、半ばキレ気味につっかかる。ギンタローが気の毒だった。メロンが入っていないのにメロンパン、そう呼ばれるに至った経緯なんて関係ない。ただ、おいしいだいすきな菓子パンとして目の前にあるものこそが、本来自分たちの知っている“メロンパン” じゃないのか。おいしく食べられなくなるような話なんてどーでもいい、と自論を展開。言い終えて、メロンパンから手を放したことに、まーは内心ほっとしながらも苦々しい気持ちで周囲の出方を待つ。
6 もう一人のお仲間(1):
みみみの暴発で場が凍りついた。しばらく誰も口を開こうとしなかった。ももタローが手に持ったぶんが欠けているだけで、それぞれの皿の上にメロンパンは丸のままのっている。談義が一通り終わらなければ、とても食べる気持ちになれない。テーブルを見つめるしかない。重苦しい沈黙が続く。ふと、皿に手を伸ばし、鷲掴みにして、おもむろに口へ運ぶ強者がいた。彼の顔を見る。むむは自分に注目が集まるタイミングを見計らって、二口三口で食べるのをやめた。
7 技々みみみィ!!!(2):
メロンパンにはメロンが入っていない? ・・・・ いや。きっと、あるはずだ・・・・ 俺は・・・・ メロンのはいったメロンパンを見つけ出す! なければ作ればいいっ!!! そう言い放ったむむを見つめて、みみみは目を丸くした。そうだ! 今あるメロンパン! これからのメロンパン! すべてを丸め込むような希望を見出したようでうれしかった。メロンパンにメロンが入っていないのがショッキングなら、メロンパンにメロンをいれればいい! 行動に伴う問題を悩む前に、発想の実現を宣言する意志の強さに感動した。流石、むむだ。そうだ、あたしはこれからもメロンパンをおいしく食べよう。
8 裏切り者のめんめん君(2):
まーは口元をゆがめてニヤリと笑う。なるほどな、そんなことがおまえにできるかどうか、試してやろうじゃねーか。めんめんアレを持って来い! 自分では動かず指図した。はぁ? なんだよアレって? みみみはつい、めんめんに訪ねた。神妙な面持ちで、その昔、闇の三闘士だった頃おやつに出された「メロン」があった、と言い残し、めんめんは台所へ行った。戻ってきて、テーブルに置いたのは「ハチミツ」と「キュウリ」。一同どよめく。つまり、メロンなんておしゃれで高級なものはここにはないので代用だ。めんめんには、むむの表情がわからないので食材を手に取る様子がないのが不思議でしょうがなかった。B級グルメと本来おいしいものとして完成されたメロンパンとを組み合わせることに、皆、躊躇したのだった。
9 ももタロー(2):
なあ、キュウリにハチミツつけたってキュウリだよな? 目の前の馬鹿馬鹿しいやり取りに、ももタローは飽きつつあった。わざぐぅは味の問題だと言う。メロンのような味になるから、それをメロンと呼んでいる。じゃあ、メロンパンはメロンの味がするからメロンパンか、否、似ても似つかない砂糖の甘さだ。なぜだ。見た目がメロンだからメロンパンじゃなかったか。じゃあ、メロンが入ってるか、いないかなんてどーでもいいじゃん。メロンパンになにしたってメロンパンはメロンパンだ。ももタローは口に押し当てるようにして、ぼそぼそとメロンパンを完食した。
10 裏切者のめんめん君(3):
ぼくは目が見えないから、メロンパンをどうしてメロンパンと言うのか確かめようがない。おやつで食べたはじめてのメロンパンは、名前と違ってメロンの味はしなかった。名前の由来を子どもらしくたずねると、場の空気が和んだので、そのままゆるゆると雑談して、探りをいれるきっかけにもなった。メロンパンはおいしい。めんめんはメロンパンを割った。半分だけ手に取って、刻んであるキュウリにハチミツをあえたものを挟んで食べてみた。あまりおいしくなかった。
11 技神まー様(2):
めんめん! おまえ、そんなもの食ってへーきか?! 「メロン」入りメロンパンを食べためんめんは眉をひそめてみみみの声のほうを見つめた。あまりおいしくはない。それを聞くが早いか、まーは高笑いする。そりゃそーだ! キュウリとハチミツでメロンになるわけねーんだ。どう頑張ってもキュウリとハチミツだ。しかも、味がバッティングして互いの風味を殺しあう。・・・・ そうだ。メロンパンにメロンを加えたって、もともとメロンパンにメロンがはいっていないという事実は変えられん! それなのに、余計なことをしてメロンパンのうまさを損ねてまずいもんにするなんて、どーかしてるぜ! みみみはまーを睨んだ。まーは自分のメロンパンをしっかり手に持っていた。
12 もう一人のお仲間(2):
俺は! とむむが声を荒げたので、皆そちらを向く。俺はキュウリが嫌いだ!! 突然の告白だった。皆呆然とした。一体どうしたというのか。むむは言葉を続ける。だから、キュウリとハチミツで「メロン」 になると言われても食えない。キュウリが関わった時点で、絶対に食べたくない。メロンパンだって同じだ。キュウリを挟んだメロンパンなんて絶対に食えない。・・・・ それは、メロンパンが嫌なんじゃない! キュウリが嫌いなんだ! 誰もが、こいつどんだけキュウリが嫌いなんだよ、と内心ツッコんでいたが、それが彼の言いたいことではないと察して黙っていた。まーは笑った。じゃあ、テメェはあんな大口叩いといて結局「メロン」 入りメロンパンは作らないってか? むむも笑った。・・・・ そうだな。俺はメロンパンにキュウリを挟むようなことは絶対にしない。だが・・・・ 俺は今からメロンを買ってくる!
13 ももタロー(3):
まーは愕然とした。まさか、本物のメロンを買いに行くとは思わなかった。みみみはむむの財布を心配した。大丈夫・・・・ なのか? 心配ない、と言い残しむむは出かけて行った。このやり取りの最中、めんめんは食べかけの「メロン」 入りメロンパンをなくそうと気乗りしない様子でかじり続けていた。食べられなくもないのか? ももタローは興味をそそられて、自分もやってみたくなった。メロンパンは食べてしまった。どうやってメロンパンを手に入れよう? メロンパンにメロンをいれるか否かで揉めている姉と技神まーは、メロンを買いに行った人が帰ってくるまで膠着状態だろう。姉にお願いするのも間が悪い。ふと、テーブルに突っ伏したままのギンタローに気がつく。当初のショックからずっとそのままだったらしい。
14 ギンタロー(2):
おい、ギンタロー。呼びかけられて、顔をあげたギンタローは卑屈な笑みを浮かべた。なんや。ワイ、いまそれどころじゃないねん。おまえは一体何もんなのかって、心の中でメロンパンと話しとんのや。ほっといてんか。・・・・おまえ、メロンパンになるってメロンパンと心を通わせるつもりだったのかよ。驚きで言葉を続けられなくなった。ギンタローってこんな奴だったか? わざぐぅも呆れている。自分なりにベストを尽くしてきたのに、ふいに弱いところを突かれてうろたえているんだろう。ひとりよがりでも、こうして努力を続けているんだから、まあ、希望は捨てていないんじゃないか? ・・・・ じゃあ、このまま、あいつ、メロンパンになる気か? ももタローはますます馬鹿馬鹿しくなってきた。ギンタロー、おまえがメロンパンになって、食われてどうする。おまえがメロンパンを食べるんだろ!!
15 ももタロー(4):
ギンタローの皿からメロンパンを引っ掴んで、半分に割って渡した。ほら、食おうぜ! 受け取って、ギンタローはさり気なく半分とられたことに気づきはしたが、頭が働かなかった。ももタローがスライスキュウリのハチミツ和えをやわらかいパン生地に穴を開けて差し込んでいく。表面のクッキー生地がポロポロ落ちる。・・・・おまえ、なにしとんじゃー!! ギンタローは全力でツッコんだ。なにってメロンパンに「メロン」を挟んで真のメロンパンにしようと・・・・。どこに「メロン」があるん?! そりゃキュウリやっ!! え? キュウリにハチミツで「メロン」 だって・・・・。それはメロンちゃう! B級グルメ! グルメとも違う。プリンに醤油かけてもウニにならへんのと同じや! そんなんウソやっ!! おまえ、やってみたことあるか? 俺、キュウリにハチミツで「メロン」になるか試してみたかったんだ。確かに、ギンタローは真実を確かめたことはなかった。
16 裏切者のめんめんくん(4):
ももタローとギンタローだ。食器を動かしている。めんめんは気配を感じて、聞いてみた。なにしてるの? 今、キュウリとハチミツで「メロン」 になるか確かめてるんだ。めんめんは首を振った。やめときなよ。メロンにはならないよ。でも、ちょっとやってみたいんだ。ももタローはメロンパンにかぶりつこうとする。ギンタローはその後頭部をはたいて阻止した。自分、メロンパンどうした! ああ。食べ終わったよ。だから半分くれv ももタローが完食したにもかかわらず、人のメロンパンをとろうとしているらしい状況だとわかった。めんめんは、さっき取り置いた半分をギンタローに渡して納得してもらうことにした。
17 技々みみみィ!!!(3):
まーがメロンパンを食べはじめたので、みみみは取り残されたような気持ちになる。むむはメロンを買いに行った。この辺に、メロンを売っているような店はあっただろうか? むむの食べかけのメロンパンを見つめる。気がつけば、みんなメロンパンを食べていた。なんやこれ! ハチミツがキュウリの青臭さと混ざっておいしくない! メロンの味じゃないな。だから言ったじゃーん。メロンにはならないって。と、なぜか、ギンタローとももタローとめんめんは「メロン」 の味を検証している。ひきつづき、それをメロンパンに挟んで味わいはじめた。・・・・ あ、さっきのだけよりは食える。口をうごかしながら、ももタローがしゃべる。ドアホ! 中のもんとぶやろ。汚いな。口にものを入れてしゃべっちゃダメだよ。と、弟が総ツッコミを受けているのがほほえましい。これな、塩気が足りひんやん。そっか、ハムとか挟めばいいかもしれないね。キュウリとメロンパンはそれなりにあうけどさー、ハチミツいらねーよな。キュウリとハチミツがまずい。抜けた味がするんだよね。だから、塩気や! ハムはさんで・・・・。ハムサンドにしたら、もっちりしてメロンパンのクッキー生地の食感が活かせるかも! と、メロンパンでサラダハムサンドを作る計画が進められている。それはおいしいのか? あたしもメロンパンをおいしく食べたい・・・・。みんなで“楽しく” おいしいメロンパンを食べたい!
18 もう一人のお仲間(3):
むむーーー!! みみみが駆け寄ってきた。あたし、ハムとメロンパン買いに来たんだ! なんで、ハムなんだ? 生ハムか? ちが・・・・ いや、生ハムでもいいのか? どっちでもいいや。ハム買ってメロンパンに挟むんだ。どうしてそんな話になったんだ。あー・・・・ ももタローたちがさー、キュウリ挟んで食べてみたら塩気が足りないからまずいんだって言っててー・・・・。だから、追加でハム入れて食べてみようって! そうか。なんで、おまえが買いに来るんだ。あたしも、それ、試したいんだ! あたしも食べるし、ももタローがめんめんのを半分食べたらしいから、代わりを買ってきたかったし・・・・。それに・・・・、ちょっと、散歩したかったんだ。そうか。丁度、店から出てきたところなので、みみみとは行き違いになる。自分が出てきたときの険悪なムードを思い出す。なあ。声がする。みみみはまだそこにいる。メロン重くないか? 2つ買ったので、ビニル袋を両手にさげていた。待ってるから早く買ってこい。頷いたみみみはポニーテールを揺らしながら店の中に入って行った。
19 技神まー様(3):
まーはメロンパンを食べていた。間にキュウリのハチミツ和えとハムが挟んである。一つ完食した後で丸一個を食べる余裕はないので、半分に割ったものを頂いている。もう半分を誰が食べたかは知らない。まずくはない。だが、これはメロンパンじゃない。小さくなった残りを口に詰め込んでオレンジジュースで流した。メロンのデザート付きでなかなか豪華な昼食だった。水っぽくなるな。みみみはメロン入りメロンパンをモグモグしながら愚痴のように呟く。メロンジャムを使えばいいかもしれん。むむもボソリと提案する。そんなもんあるか? 作ればいい。・・・・ 売ってるもののほうが安ければそれを買う。・・・・ そか。みみみはメロンだけを食べて微笑んだ。メロン、うめー! だから、口に入れてしゃべるな! 甘い! と他の奴らもメロンにかぶりついている。スイカのように皮に歯を立てて、口の周りが光ってる。まーもメロンを食べた。半月型を切り分けた果肉のワンブロックをフォークで刺して食べた。メロンの味だ。メロンパンにはない味だ。それでも、メロンパンはメロンパンと言う。メロンパンにはメロンは入っていない。・・・・ いいじゃないか。メロンパンはメロンパンだ。俺はそんなメロンパンが好きなんだ。どうして、余計なことをするんだ。俺は認めない。俺は、そのままのメロンパンが好きだ! メロンパンと呼ばれているそれが好きだ! 俺は、世界でイチバン、誰よりも、メロンパンが好きなんだ!! ・・・・ たぶん、言ったところで誰にも伝わらない。まーは次の果肉にフォークをブスリと突きたてた。
<FIN>
* * * *
まーさまはメロンを上品にフォークで召し上がる、とそういう話でした(違)
冒頭のギンタローネタをやりたかっただけなので、あとはぜーんぶおまけです。
まーとめんめんは一緒に住んでるのか、そもそもここはどこなのか。
細かいことは一切考えてません。どういうことなんざましょ。
ということで、お粗末さまでした。ちょいちょい単語を直します。
たぶんこのままだと、意味が通らないところがある・・・・;
わたしもメロンパンになりたい!
※ 手でちぎって挟むとめっちゃくずれます
PR