深水ニシンの個人サイト「あらしののはら」管理用ブログです。
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ごぶさたしております
アニキとかコロコロ新聞とかヴィレヴァンのフリーペーパーとか手元に持ってはいるんですが、頭の中が『K-1ダイナマイト』のことを考えるのでいっぱいになってるので、考えたことをアウトプットしたほうがいいんでしょうね。スッキリさせないから次に進まない。
ということで、まずはやったことを書いときますが、
● 単行本に収録されてる作品の初出情報を調べてきました。
『ゆりかごから墓場まで』のほうで「国会図書館に行ってきました」みたいな内容の日記記事をあげたとおりです。「ハイパーコロコロ」も「コミックGotta」も知らなかったよ! 「G」と「アニキ」より前に年齢が上がった読者をターゲットにしたコロコロ系統の雑誌があったんですね。
そのぐらいの年代向けの雑誌になると性の話題がはいってくるのが面白いと思って眺めてたのですが、ハイパーコロコロに掲載されていた『おじさん』というギャグ作品は、少年向けの配慮もあって極力直接的に性の興奮を描かない方向での作品を求めたら、なんかもう大体のことはわかったうえで「ちげぇよ!」「そうじゃないだろ!」みたいなズレた展開で笑わせようということになったのでしょうか。
こういう笑いが提供されているのを読むと、性知識の量は性別で差がある(女子は進んでる、男子は幼いとか言われてた)って発想は一体どこから来たのか謎です。あれで笑えるって結構博識ですよね。コロコロ卒業したぐらいの年齢の私は多分全く訳が分からなかったと思います。ティーン向け雑誌とか読むような人じゃなかったうえに、性的なことにさほど興味ありませんでしたから。
(『おじさん』めっちゃ面白かったです)
それはそれとして、ここで前にあげた表の増補版
⇒ 『K-1ダイナマイト』単行本各巻収録作品タイトルと出典一覧(PDF)
作ったものを参考に記事とか書くと思います。あとは、当時の「コロコロ」「別コロ」「ハイパーコロコロ」「Gotta」を直接読んで当時のノリを思い出したい! 空気感に触れたい! という人には利用価値があるんじゃないかとか。……や、ここは正直に作ったんだぞー! という自慢で公開しました。
私は今wikipediaよりも情報が勝ってる! という気持ちでいっぱいです。
あとは、考えたこととか……
● まーが怖いって下瀬トラウマが原因じゃね?
という気づきがありました。記憶から抹消していたあの人です。
いまだに読み返していて下瀬怖くて単行本そっ閉じしますが、とりあえず眉毛が怖いですよね! ファッションがヤバい、パッションで襲い掛かってくる、自信満々で強い、笑いながら殴ってくるというテンションがなんかもうダメだ……! 心が折れる…… や、下瀬さんのあたり『K-1ダイナマイト』でも特に面白いとこだと思うんだけれども。(マイケルが下瀬に一撃当ててる見開きは最高にかっこいい)
まーさまの初見の印象は忘れていた下瀬の記憶が刺激されたのでしょう。
ちょっと似たところがある。耳尖ってるところとか。
ただ、やっぱりまーさまは正直者です。『K-1ダイナマイト』のキャラクターにありがちな、秘めた思い→素直な表現を避ける→婉曲表現で気持ちを伝えようとする(あるいは、伝えるのを諦めてごまかす)→思い通りにならなくて破滅行動、というパターンでの理不尽なキレ方はしないので「こいつどうしちゃったんだよ!」みたいな意味不明の恐ろしさはありません。
なんだかんだで『わざぼー』『わざぐぅ!』は提示されてる情報で納得いくようになってたし、なんとしてでも納得させようという筋肉の力がものすごかったように思います。「まんが的なアレ」って言われたらもう納得するほかないですよね。あとは、やっぱり笑わせるってことが、寛容にさせるというか許容枠を広げるというか、そういう働きかけをしているって思います。笑いは納得させるのにとても強い。
読み進めていけば下瀬の事情みたいなものは説明されてるんだけれど、彼の個人的なことな上にどうにもならないようなことだから「自分でなんとか折り合いつけとけよ!」って、ますます突き放したくなる。他人からしたらどーでもいいようなことのとばっちりをぶつける態度は、彼の中で一応の決着がついた後も何も変わらない。理不尽に襲い掛かってくる下瀬は相変わらず怖いねっていう印象はそのまんま、ひたすらに理不尽な性格なんだね、っていうのを作品は許容する方向に持ってってるところがめっちゃ優しい……
下瀬さんがどんなに理不尽でも「自分で折り合いつけとけよ!」と面と向かっては言わないマイケルも舞人も根性座ってる人たちでよかった、よかった……。(単行本描きおろしの未来はマイケルにはちょっとしょっぱいんじゃね? って思う)
まーさまが暴れてるのはどっちかっていったらニトロ系のやつだと思います。
● 最終話で舞人が言う「最強」の話がなんだかしっくりこない
前に出なかった人、隠してた人、その最もたる人物がタクマみたいな話の流れになっている感じなんだけど。タクマがアプサラスを鉄砲玉にしたあたり、確かに前に出なかったし、力を隠してた。んだけれども、それとこれとは話が違うんじゃないかという疑問が拭い去れず。
もっというと、あれを言う相手ってタクマじゃなくてラジャじゃね? とも思える。どうなんでしょう? ラジャがB×B×Bの餌食になる自然な流れがあるので「彼はそういう役どころだったのかなぁ」という納得があるけれども。ほんとはラジャにもみっちりエピソードあったのかしら? とか考えたりもする。(ないことは考えても仕方がない)
この作品は、秘めた思い→素直な表現を避ける→婉曲表現で気持ちを伝えようとする(あるいは、伝えるのを諦めてごまかす)→思い通りにならなくて破滅行動、というパターンがこれでもかと描かれている話なので、タクマにも該当することが……いっぱいありすぎて、どっから話せばいいのか正直よくわかりません。
たぶん、最後の話はタクマからアプサラスへの気持ち(アプサラスからタクマへの気持ちではなく)というのがネックで、褒めてほしかった人が死んで叶わなくなった下瀬とか、気持ちは一緒でも事情が噛み合わないC4とニトロとか、地雷くんの「舞人と遊ぶ」の話とか、全部踏まえられているのよね。今までに描かれた人間関係が泥沼化した事案を当てはめて考えると納得いく方向に向かえるような気がしている。
……っていうか、私、ここんとこ皆さんどう読んだのか気になってます。今回この件はあまり突っ込まずに、別に記事立てて丁寧におしゃべりしたいから、もうそろそろしゃべるのやめる。
で、『わざぼー』は別の作者による全然別の作品だけれども、タクマに言ってやりたいこととしてしっくりくるのが、みみみちゃんがまーに向けて苦言した「誰かの力をかりて一番になる」ということへの指摘なんですね。タクマは自分が伝説の奥義を会得したいがために他人を巻き込んで色々やらかしましたから。
ただ、そういうのを吹っ切る流れがあって、行き着く先がむむくんのような「おれのため」の戦いなのですが、そのおかげでコロコロ史上最悪かどうかはしらないけど、ものすごい修羅場みたいなことになりますよね。あの後、何があったか想像したことによっては描きおろし番外編は目も当てられません。 (私の希望では全裸のアプサラスが号泣しながら寝込みを襲うというのがアグレッシブで良いと思います)
キャラクターを分けること・行動の意義の移り変わりの順番で物語の印象って変わるなぁー……って、思いました。
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